赤ちゃんの体重がなかなか増えないことがあります。
「もしかして母乳が出ていない?」
「ちゃんと飲めているの?」
「ゲップのときに吐き出してしまったから、ほとんど残っていないかも」
授乳のときは、そんなふうに心配になるものです。
1.母子手帳の成長曲線を見ましょう |
2.赤ちゃんが飲んだ量を調べる方法 |
2-1.搾乳器 |
2-2.体重計 |
3.育児用ミルクは子育ての強い味方 |
3-1.育児用ミルクって? |
3-2.「母乳神話」「母乳信仰」って? |
3-3.体重が増えない原因は? |
4.こんなときは病院へ |
母子手帳の成長曲線を見ましょう
赤ちゃんの体重が増えない……と悩んでしまったときは、母子手帳を見ましょう。
母子手帳には「成長曲線」が載っています。
(「発育曲線」「成長グラフ」と呼ばれることもあります)
性別や月齢にあわせて、標準的な身長・体重が書いてあります。
このグラフから大きくはずれていなければ、赤ちゃんの身長や体重で悩む必要はありません。
とは言っても「1時間おきに起きるのは、母乳が足りないから?」と心配になりますよね。
赤ちゃんが飲んだ量を調べる方法
直接乳房から飲む母乳は、赤ちゃんがどれくらい飲んでいるかわかりづらいものです。
そんなときは、搾乳器と体重計で調べてみましょう。
搾乳器
搾乳器を使って、母乳を哺乳瓶から飲ませます。
母乳がどれくらい出ているかがわかります。
また、乳腺炎の予防にも使えます。
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体重計
大人用の体重計は500g単位ですが、赤ちゃん用の体重計は1g~7g単位で計れます。
手軽なのもあって、産院でもよく使われている方法です。
- 赤ちゃんのおむつを替える
- 赤ちゃんの体重をはかる
- 母乳を飲ませる
- ゲップをさせる
- 赤ちゃんの体重をもう一度はかる
⑤の体重から②の体重を引くことで、
赤ちゃんがどれくらい母乳を飲んでいるかがわかります。
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育児用ミルクは子育ての強い味方
赤ちゃんが大きくなってくると、母乳だけでは足りなくなることもあります。
育児用ミルクをあわせて使い、赤ちゃんの成長に必要な分を飲ませてあげましょう。
ママにとって、育児用ミルクは心強い味方です。
母乳のよさを信じるあまり、育児用ミルクを悪者にする人がたまにいますが、
現代では、大きな違いはありません。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」にあるように、
必要に応じて育児用ミルクを使いましょう。
この「授乳・離乳の支援ガイド」には、
- 母乳にアレルギー疾患予防の効果はないこと
- 育児用ミルクを併用しても肥満にはならないこと
も書かれています。
育児用ミルクって?
以前は赤ちゃん用の粉ミルクという呼び方が一般的でしたが、
最近では液体ミルクも売られるようになりました。
そのため、育児用ミルクという呼び方が使われはじめています。
「母乳神話」「母乳信仰」って?
実際には、母乳と育児用ミルクの違いはほとんどありません。
しかしなにがなんでも母乳がいい、母乳でなくては……と
思い込んでしまうケースがあります。
これを「母乳神話」「母乳信仰」と呼びます。
なかには、ネットなどで母乳を個人売買する人も……。
母乳は血液からできており、アルコールやタバコ、薬などの影響も強く出ます。
購入した母乳を飲ませるようなことは絶対にやめましょう。
育児用ミルクの方が安全です。
体重が増えない原因は?
赤ちゃんの体重が増えないのには、いくつか理由が考えられます。
- 母乳やミルクなど、飲む量が足りない
- 赤ちゃんの運動量が多い
- 病気
飲む量が足りないと一口に言っても、母乳の出が悪いとは限りません。
「遊びながら飲んで、遊びに夢中になってしまう」
「飲むことにあまり興味がない」
「哺乳瓶の乳首の形が気に入らない」
定期健診で相談したときに、こんな答えが返ってくることがあります。
赤ちゃんにも個性があるのですね。
こんなときは病院へ
赤ちゃんの体重が増えず、こんな様子が見られるときは病院に行きましょう。
- 元気がない
- 常にぐったりしている
- 手で何もつかまない
- 目が見えていない
- 母乳やミルクを吐き戻す量が多い
- よく吐き戻す
心配するなと言われても、心配になるのが親心です。
搾乳器や体重計は、数値で不安を取り除いてくれる育児用品です。
母乳の量や赤ちゃんの体重が具体的に見えることは安心にもつながります。